永久ストーマ患者の身体障害者手帳申請のながれ

ストーマ(人工肛門)について

こんにちは、忘れることが得意な看護師の雪です。

今回はストーマ保持者の身体障害者手帳の申請について記事にしていきます。

消化器看護師も知ってなければいけない内容となっています。

身体障害者手帳について

オストメイトの方々は、身体障害者福祉法に基づいてストーマ装具の給付などのサービスを受けることができます。このサービスを受けるためには、まず身体障害者としての認定をされ、身体障害者手帳(ぼうこう・直腸機能障害)の交付を受けることが必要になります。

身体障害者手帳申請の対象者

永久ストーマを造設した患者様。

身体障害者手帳交付のながれ


①お住いの市区役所・町役場の福祉担当窓口にて、「身体障害者手帳交付申請書」と「身体障害者診断書(ぼうこう・直腸用)」をもらいます。
・本人でなく家族でももらえます。


②役所でもらってきた「身体障害者診断書(ぼうこう・直腸用)」を病院に提出し、記入してもらいます。

※申請は指定医がいないと基本できません。病院に指定医がいるか確認して下さい。

※基本どの病院も当日すぐに書類に記入してもらうことは難しいです。預かりになり後日書類を受け取る形になると思います。(病院によりますが書類作成料がかかります)

病院への書類の申し込みは術後当日より可能です


③「身体障害者手帳交付申請書」「身体障害者手帳診断書(指定医が記入したもの)」「身体障害者手帳に貼る写真(上半身・脱帽・縦4×横3㎝)」と印鑑(スタンプ不可)をもって役所の福祉担当窓口にて申請をする。(マイナンバーの記載が必要な場合があります)
・本人・家族でもOK。


④申請後、身体障害者手帳の交付手続きが開始します。審査が月に1回しかないため、実際に交付されるまでにタイミングによっては1~2か月かかります。

・手帳の交付を受けることにより、ストーマ装具の一部給付、その他福祉サービスが受けられます。
※手帳交付前(手元に届くまで)の装具発注等は、さかのぼって給付を受けられません。それまでにかかった装具は患者様の全額自己負担です。そのため、障害者認定対象の患者様には早く手続きをするよう勧めて下さい!!

※他で障害者手帳を持っている方も申請をしないとストーマ装具の給付等を受けることはできないので申請をするよう看護師は説明して下さい。

例:ウロストミーまたはコロストミー1つは4級。コロ・ウロWストーマは3級。ですが、コロストミー1つからもう1つコロストミーを造設した場合など、患者様の状態によっては等級が上がらない可能性もあるため、看護師は病院のソーシャルワーカーに確認・相談し、必要であれば患者様に案内して下さい。

まとめ 障害者手帳申請について大事なこと


⭐︎永久ストーマを造設した人は、術後当日から身体障害者手帳の申請が可能です。

 あらかじめ永久ストーマを造設することがわかっている患者様には術前に先に案内をしておいてください。予定されている術式やIC内容を確認し、手術前に書類を取りに行ってもらったり、手帳用の写真を撮っておいてもらうことでスムーズに申請を進めることができます。


また、緊急手術や予定外にストーマ造設した際には、主治医に永久ストーマか一時的ストーマかの確認を行う必要があります。永久ストーマであれば、身体障害者手帳の申請の案内を本人及び家族にも行って下さい。

身体障害者手帳を申請してから交付までに1〜2ヶ月かかります。手帳交付までにかかった装具代はさかのぼって給付を受けることができないので、患者様の全額自己負担になります。
看護師は永久ストーマかを確認し、身体障害者手帳の申請の案内をするようにして下さい。

ストーマ装具給付のながれは次の記事で説明していきます。

消化器病棟に配属の看護師の参考になれば嬉しいです。

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