正看護師と准看護師の違いと正看護師を目指すという選択肢

看護師の転職

看護師として働いている人ならば、「正看護師」と「准看護師」の違いを当然知っているはずです。

しかし、これから本格的に看護師を目指そうと考えている人は、その存在は知っているものの、違いについてはそこまで詳しくはないはずです。

果たして正看護師と准看護師にはどのような違いがあるのでしょうか?

就職や転職に大きく関わることなので、看護師を目指す人はしっかりと理解しておきましょう。

この記事では、そんな「正看護師と准看護師の違いと正看護師を目指すという選択肢」について解説していきたいと思います。

正看護師とは

正看護師は、国家資格に合格し厚生労働大臣の免許を受けた看護師のことです。

医療や福祉の場において専門的な知識を持ち、医師の診療の補助を勤めることができます。

合格するためには、看護専門学校もしくは看護系大学、短期大学を修了し、看護国家資格に合格する必要があります。

その免許は「生涯免許」で、1度取得すれば生涯看護師として働くことが可能です。

女性の場合は、結婚、出産を経て子育てが落ち着いたタイミングで復帰する人も多いと言えます。

正看護師として就労している人は、全国に127万人存在しています。

病院やクリニックだけでなく、老人介護施設や企業や学校の医務室での職種もあります。

医師の診療補助の他にも、バイタルチェックや点滴、注射、投薬、カルテ記入など、その業務は多岐にわたります。

さらに、その1つ1つが責任の重い業務となるため、精神的にもきつい仕事なのです。

新卒の際の基本給は約16〜20万円となりますが、看護師の仕事の特性上、夜勤を行うことも多く、夜勤手当が加算されるため、トータルの収入は新卒であっても一般企業の新卒者よりも高めとなります。

昇給やボーナスも良く、看護師全体の平均年収としては「約510万円」となっています。

主任看護師や看護師長といった役職者になれば、一気に年収も上がっていきます。

准看護師とは

准看護師は、病院やクリニックといった医療、福祉施設内で医師の補助作業を行います。

この資格を取得するには、高卒の場合は准看護師養成機関を修了し、准看護師試験を合格することが必要となります。

中学高卒業の学歴でも取得可能ですが、高等学校衛生看護科を卒業した上で准看護師試験に合格する必要があります。

就労人数的には、約30万人で、そのうちの約93%が女性となっています。

准看護師全体の平均年収は「約410万円」となっていて、正看護師よりも100万円程度低くなっています。

業務自体は正看護師とそれほど違いはありませんが、やはり年収には大きな差があることが分かります。

資格の違いが大きな要因であることは間違いないでしょう。

業務面では、一定以上の規模の病院などの場合は自己判断で業務を行うのではなく、正看護師から指示を受けて業務をこなす形となります。

また、他の看護師への指示や看護計画の立案といった重要な業務に関しても、正看護師が担当することとなります。

収入面はもちろん、その仕事の権限ややりがいの大きさの違いなどから、准看護師から正看護師へのステップアップを目指す人も多くなっています。

准看護師から正看護師になる方法

准看護師の資格を取得し医療機関などで働いている人も多いですが、収入を上げるためにも正看護師へステップアップしようと考えるケースも多いと言えます。

しかし、正看護師の国家試験を受験する前に、看護専門学校の課程を修了する必要があります。

・2年制の全日制コース

・3年生の定時制コース

・2年生の通信制コース

このいずれかの看護専門学校に通い、その後国家試験を受験する流れとなります。

また、中学校卒業の学歴者の場合は、3年以上の実務経験が必要となります。

仕事を一度辞めて正看護師を目指すのであれば取得の可能性が高まりますが、看護師として働きながら正看護師を目指すとなると、かなりの精神的にも肉体的にもきついというのが正直なところでしょう。

看護師国家試験の合格率は約90%と高いため、しっかりと看護専門学校で学ぶことができれば、十分に合格を目指せます。

准看護師として働きながら資格取得を目指す場合には、やはり時間管理や体調管理を徹底する必要があると言えるでしょう。

まとめ

今回は、「正看護師と准看護師の違いと正看護師を目指すという選択肢」について解説してきました。

正看護師と准看護師は、仕事の内容自体にはそれほど違いはありませんが、収入面で大きな違いがあったり、基本的に正看護師が准看護師に指示を出すといった違いはあります。

ただし、准看護師として働きながら正看護師を目指すことも可能なので、ステップアップを目指すことで収入もやりがいもUPさせることができます。

就職や転職にも有利となるため、准看護師の人は正看護師を目指すべきだと言えるでしょう。

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