超高齢者社会となりつつあり2023年では、介護を必要としている高齢者が非常に増えてきています。
そのため、必然的に常時介護を必要としている高齢者も増えています。
生活全般の介護を必要とする高齢者が利用する「特別養護老人ホーム」は、今後さらに多くなっていくことでしょう。
そして、特別養護老人ホームでは、介護士だけでなく看護師も勤務しています。
この記事では、そんな「特別養護老人ホームでの仕事内容と向いている看護師の特徴」について解説していきたいと思います。
特別養護老人ホームとは?
特別養護老人ホームは、入所者の入浴や食事、排泄などを介護して、機能訓練や健康管理などを行っていく施設です。
略して「特養」と呼ばれることもあります。
要介護3以上の認定を受けた高齢者が対象となっていて、比較的利用料金が安価であるという特徴があります。
施設は「多床室」「従来型個室」「ユニット型個室的多床室」「ユニット型個室」に分かれています。
完全な入所という形でサービスを受ける他にも、日帰りで利用できるデイサービスや短期入所をするショートステイサービスなどがあります。
特別養護老人ホームにおける看護の仕事内容
特別養護老人ホームでは、「30人以下では1人以上」「31人~50人では2人以上」「51人~130人では3人以上」「131人以上の場合は4人以上」といった配置基準があります。
介護士と比べるとその数は少ないですが、入所者の健康を支える重要な役割を担っています。
具体的な仕事内容は、以下のようなものとなります。
健康管理
介護に関しては、介護士がメインで対応しますが、健康管理についてはやはり専門的な知識を持つ看護師が行う必要があります。
体温や血圧といったバイタルチェックはもちろん、顔色や表情から健康状態を正確に判断します。
少しでも体調を崩しているようならば、連携している医療機関で治療を受けられるように動きます。
服薬管理や褥瘡、胃ろう管理
特別養護老人ホームで働く看護師は、病院勤務の看護師と比べると医療看護の仕事はそこまで多くありません。
医療看護の範囲で言えば、利用者さんの服薬管理や褥瘡、胃ろう管理といったものとなります。
介護の補助業務
介護が中心となる特別養護老人ホームでは、看護師も介護的な業務を担当するケースがあります。
体位交換や食事、排泄、入浴等の介助補助を介護士と協力して行うこともあるのです。
オンコール対応
特別養護老人ホームでは、夜勤はありませんが、オンコールの対応は必要となります。
1/4の割合でオンコールなしの施設もありますが、大抵はオンコール制を導入しています。
オンコールの頻度は、看護師1人あたり1ヶ月5回程度となっています。
特別養護老人ホームで働く看護師の年収
病院勤務の看護師の平均年収は500万円程度ですが、特別養護老人ホームで働く看護師の年収は約450万円程度となっており、若干低くなります。
これは、やはり夜勤の有無の違いでしょう。
急遽呼び出しがあるオンコールがあるケースはあるものの、夜勤がないため安定した勤務が可能となっています。
特別養護老人ホームでの仕事に向いている看護師の特徴
それでは、特別養護老人ホームでの仕事に向いている看護師の特徴をいくつか挙げてみましょう。
長期的なケアにやりがいを感じられる看護師
特別養護老人ホームでは、病院の入退院のように利用者が頻繁に入れ替わるようなことはありません。
基本的には終身利用となるので、利用者さんと長期間関わっていくことになります。
そのため、高齢者の方と深く長期的に関わっていきたい看護師酸に向いていると言えるでしょう。
他の職種との連携が上手い看護師
特別養護老人ホームでの看護業務は、介護職員を中心に様々な職種と連携しながらこなしていきます。
それゆえに、コミュニケーション能力があり、あまりプライドを表に出さない(上から目線にならない)タイプの看護師さんに向いていると言えるでしょう。
経験豊富な看護師
特別養護老人ホームには、医師が常駐することはありません。
看護師が自らの判断で対応するケースも病院勤務の看護師よりも多くなります。
そのため、経験が豊富な看護師さんに向いた仕事であると言えるかもしれません。
まとめ
今回は、「特別養護老人ホームでの仕事内容と向いている看護師の特徴」について解説してきました。
今後ますますニーズが高まっていく特別養護老人ホームでの看護業務ですが、年収は若干低いものの、じっくりと長期的に働けるというメリットがあります。
仕事内容や向いている看護師の特徴を読んで興味が湧いてきた人は、ぜひ転職を検討してみてはいかがでしょうか?
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