物価の上昇や電気代の値上げ、新型コロナウイルスの蔓延によって大きく変化した生活など、現在では多くの人が生活や将来に不安を感じています。
SNSなどによる誹謗中傷もそんな生きにくさを感じる1つの要因となっていますよね。
そんな世の中ゆえに、精神科(心療内科)の果たす役割はとても大きいと言えるでしょう。
看護師として働く人の中には、精神科での勤務に興味を持っている人もいるのではないでしょうか?
この記事では、そんな「精神科の病院やクリニックでの仕事内容や向いている看護師」について解説していきたいと思います。
精神科の病院やクリニックでの仕事内容
精神科では、うつ病や統合失調症、双極性障害、強迫性障害、発達障害、依存症、パーソナリティ障害、パニック障害、認知症など、実に様々な患者さんが来院、入院します。
そんな精神科での看護の仕事では、実に多くの仕事をこなしていかなければなりません。
その他の種類の診療と同じく、医師の診療補助を行います。
ただし、医師だけでなく、臨床心理士の補佐を行うこともあります。
診療補助だけではなく、バイタルチェックや投薬管理、採血、セルフケア介助なども行います。
特に投薬管理については、細心の注意を払い対応しなければなりません。
精神的に不安定な患者さんが多いため、服薬を拒否する患者さんもいます。
他にも、自己判断で勝手に服薬を辞めてしまう患者さんもいます。
精神科の治療は投薬治療が柱となっているため、いかに看護師が患者さんの寄り添い、注意を向けて投薬管理をするかが重要となるのです。
また、精神科の患者さんには、「自傷行為」を行う人も多いため、傷の処置などの業務も出てきます。
精神科の看護師の年収
精神科で勤務する看護師の平均年収額は、およそ450万円~500万円となっています。
看護師全体の平均年収額とほぼ同額であると考えてよいでしょう。
ただし、この金額には「残業代」や「夜勤手当」なども含まれているので、残業があまりなかったり入院施設がなく残業がなかったりすれば、年収額は400万円前後となります。
精神科の病院やクリニックでの勤務に向いている看護師
精神科での勤務に向いている看護師としては、以下のようなポイントが挙げられます。
コミュニケーション能力
看護という仕事自体がコミュニケーション能力が必要ではありますが、精神科での看護業務は特にコミュニケーションが必須となる現場です。
患者さんと良好な関係を築きながら様々なケアをしていくことが求められるので、一定以上のコミュニケーション能力は必須であると言えるでしょう。
病院やクリニック内では、患者さんに寄り添うためにたわいもない会話もないがしろにしてはいけません。
それゆえに、人とたわいもない会話をすることを苦にしない人が合っていると言えるでしょう。
変化の少ない環境に適用できる
精神科は、救急や入院といったことがほとんどなく、治療は長期間に渡るケースがほとんどです。
治療に関しても、服薬が中心となるため、「バリバリ働いてやりがいを感じたい」といった看護師には不向きかもしれません。
治療が長期に渡ることから、患者さんの顔ぶれもあまり変わらないため、やりがいが感じられない可能性もあります。
そのため、「患者さんに寄り添って完治まで見届けたい」といった考えができる看護師に向いていると言えます。
人間の心理に興味が持てる
看護師の中には、医療に対して強い関心を持つタイプの人が多い傾向にあります。
実際に医療行為を行うわけですから、それは当然のことなのですが、精神科の場合には医療行為はもちろん、「人間の心理」に関する治療が主となるため、そういったジャンルに興味のある看護師が向いていると考えられます。
心の病気に対応できる看護師はこれからの時代、非常に重宝される存在だと言えます。
実際に精神科で働く看護師の多くが、民間資格の「心理カウンセラー」や「臨床心理士」の資格取得をしています。
また、精神科専門の看護師認定制度である「精神科認定看護師」は、精神科に勤務するならばぜひ取得しておくべきだと言えるでしょう。
まとめ
今回は、「精神科の病院やクリニックでの仕事内容や向いている看護師」について解説してきました。
精神科で働く看護師は、「コミュニケーション能力」や「変化の少ない環境に適用できる」、「人間の心理に興味が持てる」といった特徴を持つ人に向いていると言えます。
生きにくさが増している現代において、もっとも重宝される看護師業務であると考えられるかもしれません。
患者さんの心のケアにやりがいを感じられる看護師さんは、ぜひ精神科での看護職を検討してみてはいかがでしょうか?
コメント